特定技能測定試験のテキスト

多くの日本語学校では、進学したい留学生を対象にしている。高卒では、日本で働くことはできないため(ビザが下りないから)、みんな働く資格を得るために、日本語学校で2年勉強した後、さらに高いお金を払って専門学校や大学へ進学する。しかし、進学できる日本語レベルに到達しない学生も多い。親に言われて日本に来たような、やる気のない学生だ。彼らは、決まって帰国はしたくないと言ってくる。そのため、彼らを日本語レベルが低くても入れる学校に入れてきた。学生管理をまともにせず、入学金や授業料を目当てにしているような学校にだ。しかし、そんな学校の問題が明るみになり、ニュースで取り上げられるようになってからは、これまでと同じことはできなくなった。代わりに、今年からは特定1号に流そうという話がでているはずだ。

詳細はまだ把握できていないが、結局特定1号のビザをもらうには、JLPTのN4相当の日本語レベルが求められている。学校の回覧で回ってきた、一般社団法人日本フードサービス協会が作成した「外食業技能測定試験学習用テキスト」 に目を通した瞬間、わたしは唖然としてしまった。思わず、これのどこがN4レベルなのかと声に出してしまった。N1レベルの語彙がごろごろ出てくる、ただ漢字にルビを振っているだけのテキストだった。テキストの作成に日本語教師が介在していないのは明らかだ。これで学習をしたところで、理解できる留学生はいないだろう。

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