震災から8年。東北では倒産する会社が多数。

たまたまつけたテレビを見ると、倒産をさせないために奔走している旅館の女将と、水産工場の社長について放送されていた。震災直後は、補助金を利用して再建したものの、その後の経営が芳しくなく、かつ補助金の返済期限が迫っているといった内容だった。

旅館に関しては、震災特需で、震災後数年はボランティアや工事の人でにぎわっていたらしい。その時に東京のコンサルタントのアドバイスで増築までしてしまったという。そのつけが今借金として重くのしかかっているとのことだった。また、今でも震災の話を聞きに、ツアー客が旅館にやってくるらしいが、ひどいことにみんな無償で女将に語り部をさせた後、旅館に泊まりもせずに去っていくらしい。見ていて悲しくなった。

更にひどかったのは、震災後に建設された防波堤だ。沿岸をコンクリートで固めてしまったせいで、夏になると海水浴をしに来る観光客でにぎわっていた景色が見られなくなった。失われた観光資源の影響は大きい。今では、海水浴をしに来る宿泊客は0だ。たしかに、津波の脅威を考えれば、防波堤を作りたい気持ちはわかるが、コンクリートで塗り固められた町が徐々に衰退していく姿まで、想定していなかったのではないだろうか?

沿岸地域の中小企業の大半が、倒産に追い込まれている今。暗い未来しか見えてこない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です