外国人と医療機関①

休暇中、担任をしているクラスの学生からLINEが来た。「病気になってしまったが、どの病院へ受診しに行けばいいのかわからない。どこも閉まっている。」私はすぐに救急相談センターに電話をし、その学生が住んでいる近くで、週末でも緊急外来の対応をしている病院を探してもらった。3つの病院を電話口で聞きながら急いでメモをした。音声案内が2回流れるのだが、1回目ですべて聞き取ってメモをするのは、日本人の自分でも難しいと感じた。ましては、つたない日本語の外国人であれば、まず緊急相談センターには電話はできないなと感じながら、書き取った病院に電話を掛けた。

まず、電話をして衝撃だったのは、緊急外来を必要としているのが外国人だとわかった時の病院側の反応だった。「その人、日本語は話せますか?」「いいえ、日本に来たばかりでほとんど話せません。」「じゃあ、うちでの受診は無理ですね。受診内容を正確に本人に伝えられませんから。」まさか、断られることがあるとは思っていなかった。 他の病院にもかけたが、反応は似ていた。「保険証もっていますか?受診料が未払いになると困ります。」これが今の日本の医療機関の現状なのかと落胆した。最終的に、通訳できる人が同伴できるなら大丈夫ですよと言われた病院に行くことになった。たまたま私はその学生の話す言語を習ったことがあったからだ(あきらかに医療用語を通訳できるレベルではなかったが、できると言わなければ受診させてもらえなかった)。

外国人がこれだけ増えているにもかかわらず、誤診を招くと責任が取れないからと、日本語が話せなければ緊急外来の対象外になってしまうという非情な現実。すべての病院がこのような対応をとっているのかはわからないが、少なくとも電話をかけなかった病院が、積極的に外国人の緊急外来を受け入れているとはとても思えない。

世界遺産の屋久島へ

屋久島 苔むすの森

屋久島へ行ってきた。岩と苔でできた島の景色はとても神秘的だった。島は隆起してできたそうで、至る所に岩が転がっている。その上に木が生えているので、見ていてとても不思議だ。

探偵ピカチュウ

映画館で見てきた。思っていたよりもかなり面白かった。ピカチュウ役の声優、ライアン・レイノルズがすばらしい。おじさんキャラのピカチュウも悪くない。

ジャミナ元年

めでたく平成から令和になった。どんな元号になるのか、いろいろな予想が出たが、ジャミナ元年が出てこなかったことがとても残念に思う。

脳の疲労

スマホやパソコンばかり見ていると、脳が疲れてしまうらしい。そういえば、最近小さい物忘れが多い気がする。脳が疲れているサインなのか?これまで、父のパチンコ依存や、たばこ依存を非難してきたが、当の本人も気づかないうちにスマホ依存になっているのかもしれない。

江戸と火事

これまたテレビを見ていると面白い番組が放送されていた。

昔の日本の家は木と紙でできていたため、一度火が点くとなかなか消えない。火がつくと、あっという間に燃え広がり、逃げ遅れて焼け死ぬ人が後を絶たなかったという。特に、江戸時代は人と家が江戸に密集したため、火が簡単に燃え広がったらしい。

そのため、当時消防組織が作られた。その消火活動の考えが、とても斬新だ。当時水を運ぶホースなどあるはずもないので、火を消すことはしなかった。代わりに、建物自体を壊して、燃え広がらないようにしたそうだ。

建物を壊すといっても、もたもたしていると火を止められない。そこで何をしたかというと、「火事になる前提」で家が壊しやすいように簡易に造られていたという。また、家にはすぐに逃げられるように、必要最低限の家財しか置かなかった。これがいわゆる江戸っ子の気質に繋がったらしい。とても興味深い。

震災から8年。東北では倒産する会社が多数。

たまたまつけたテレビを見ると、倒産をさせないために奔走している旅館の女将と、水産工場の社長について放送されていた。震災直後は、補助金を利用して再建したものの、その後の経営が芳しくなく、かつ補助金の返済期限が迫っているといった内容だった。

旅館に関しては、震災特需で、震災後数年はボランティアや工事の人でにぎわっていたらしい。その時に東京のコンサルタントのアドバイスで増築までしてしまったという。そのつけが今借金として重くのしかかっているとのことだった。また、今でも震災の話を聞きに、ツアー客が旅館にやってくるらしいが、ひどいことにみんな無償で女将に語り部をさせた後、旅館に泊まりもせずに去っていくらしい。見ていて悲しくなった。

更にひどかったのは、震災後に建設された防波堤だ。沿岸をコンクリートで固めてしまったせいで、夏になると海水浴をしに来る観光客でにぎわっていた景色が見られなくなった。失われた観光資源の影響は大きい。今では、海水浴をしに来る宿泊客は0だ。たしかに、津波の脅威を考えれば、防波堤を作りたい気持ちはわかるが、コンクリートで塗り固められた町が徐々に衰退していく姿まで、想定していなかったのではないだろうか?

沿岸地域の中小企業の大半が、倒産に追い込まれている今。暗い未来しか見えてこない。

おっちんするは関西の方言

日本語教師になるため、ヒューマンアカデミーに通っている。今日の社会言語学の授業では、「役割語」の話が出てきた。

「今日わしはAさんに会ってきたんじゃ」「明日は雨が降るかしら」「お手々に砂が付いたからパンパンしようね」「ご機嫌麗しゅう」・・・

年齢や性別、お嬢様言葉やヒーロー言葉、幼児語や敬語など、実際の生活で使うものから、アニメのキャラでしか使われないような言葉まで。これらの言葉を聞くと、誰がしゃべっているかが想像できる。日本人は無意識に、これらの言葉を自由自在に使い分けているとのこと。

「幼児語の例を挙げてみましょう」という先生のお題が出てきたので、表題にある通り「おっちんする」という例を出してみたら、何それ~と関東圏の人に笑われてしまった。どうやら、関西の方言だったらしい・・・

毎日が新しい発見の連続!無意識に話していた日本語を意識化していく作業はなかなか面白い。

ちなみに、おっちんするは「お座り」の意味。

ハロワークに行ってきた

離職票が届いたので、失業手当の手続きをしにハロワークへ行ってきた。新宿エルタワービルの23階にあり、雰囲気はお役所。ハローワークが入っている23階に辿り着くまでに、立派なビルの中を私服姿の自分が通り抜けていくのが、なんとなく滑稽だった。ご年配の人ばかりがハロワークに来ているのかと思いきや、意外にも若い人もちらほら。

受付番号を呼ばれて椅子に座ったら、慣れた様子で男性職員が話し始めた。うんうんと私が頷いたり、返答したりしていると、「ヒューマンアカデミーに通っている」というワードが私の口から出てきたあたりから、職員がそわそわし出した。

どうやら、学生扱いになると失業手当の給付対象外になるらしい。えぇーっ!そんなこと知らないぞ…とこっちもそわそわし出したら、授業時間が週に20時間を超えていなければセーフらしい。早く言ってよと思いつつ、今受講している時間数を数えてみたら21時間。超えてるやん!と自分で突っ込みを入れていたら、まぁ20時間を超えないように今から調整してもらえれば問題ないよとフレキシブルに対応していただいた。

その後、離職票を提出し終えると、求職申込票を渡され(失業認定されてから1ヶ月間以内に就職する場合は、ハローワークの求人経由であることが必須)、違うおじさんにバトンタッチされた。おじさんは、私に「ハローワークカード」というものを発行してくれた。ハローワークカードには、私専用の求職番号というものが記載してあり、ハローワークの求人を見るときには、その番号を入力しないと見れないようになっているらしい(民間の人材会社の新規営業を阻止するため?)。

最後に、自己都合退職の場合、失業給付開始時期は7日間の待期期間を挟み3か月後になること、給付開始時期前に就職した場合においても、再就職手当というものがあることを教えていただいた。おじさんは、求職申込書に記載してある私の前職がハローワークのライバルだったので少し興味があったのか、「求職活動はやはりどこかのサイトに登録するんですか?」と聞いてきた。

帰り道、そう言えばあのおじさんに対して一度も「ハローワークを使って求職活動をします!」と言わなかった自分に気が付き、苦笑した。